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バックパッカーが見つけた第二の故郷──三重県で働き続ける理由

  • カテゴリー:あなたのストーリー
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三重にたどり着いたひとりのバックパッカー

Dさんは20代後半の男性。
学生時代から「世界を見てみたい」という思いを胸に、バックパックひとつで海外を渡り歩いてきました。
タイの屋台で知らない人と肩を並べて食べた夕食、ヨーロッパの安宿で夜通し語り合った仲間たち。
自由気ままな旅は、Dさんにとってかけがえのない宝物でした。

けれど、長く続けるうちに心の奥で小さな変化が生まれ始めます。
「次の目的地はどこにしよう」そう考えるワクワクの裏で、「いつまでこんな生活を続けるんだろう」という不安がふと顔を出すようになったのです。

旅は楽しい。けれど、根を下ろす場所が欲しい。
安心して帰れる場所、自分の役割を感じられる仕事。
その思いは、日を追うごとに大きくなっていきました。

そんな折、日本に一時帰国したとき、求人サイトでふと目に留まった言葉がありました。
「三重県で派遣スタッフ募集 未経験歓迎」

「派遣か…。短期ならちょうどいいかもしれない。旅の資金を少し貯めるだけでも」
そんな軽い気持ちで応募ボタンを押したのが、Dさんと三重の出会いでした。

当初は「2か月だけのつもり」。
でも、その小さな選択が、やがてDさんの人生を大きく変えていくことになるのです。

2か月だけのはずが…

Dさんが最初に配属されたのは、三重県内の製造工場でした。
初日は緊張で胸がいっぱい。
慣れない作業服に袖を通し、ラインに立つときには「自分にできるのかな」という不安が頭をよぎりました。

けれど、周りのスタッフは思った以上に温かく迎えてくれました。
「最初はみんな同じやで。ゆっくり覚えていけば大丈夫」
隣で声をかけてくれた同僚の笑顔に、肩の力が少し抜けたのを覚えています。

作業はシンプルで、部品を確認したり仕分けたりするもの。
黙々と目の前の作業に集中できる環境は、意外にもDさんの性格に合っていました。
営業スマイルや駆け引きもいらない。ただ手を動かし、ひとつずつ積み重ねていく。
「こんな働き方も悪くないな」
そう思い始めるのに時間はかかりませんでした。

そして迎えた休日。
同僚に誘われて訪れたのは、伊勢神宮。
鳥居をくぐる瞬間の静けさ、参道を歩く人々の穏やかな笑顔。その光景に、Dさんの胸はなぜかじんわりと温かくなりました。
「旅人として訪れるのとは違う、“暮らしの中の三重”があるんだな」

当初は2か月のつもり。
でも気づけば契約を延長し、3か月、半年と月日が重なっていきました。
三重での日々は、Dさんにとって「一時的な滞在」ではなく「自分の居場所」へと変わりつつあったのです。

三重での暮らしに根を下ろす

半年が過ぎる頃には、Dさんの生活リズムはすっかり三重に馴染んでいました。
朝は近所の喫茶店でモーニングを食べてから出勤。
仕事を終えた夜には同僚と銭湯に行き、湯船につかりながら地元の話を聞く。
気づけば、旅をしていた頃には味わえなかった「日常の安心感」がそこにありました。

休日は、三重ならではの景色や文化に触れるのが楽しみになりました。
同僚に誘われて熊野古道を歩いたり、地元の漁師町で新鮮な魚を味わったり。
観光客として一度通り過ぎるのではなく、「住んでいる人と同じ目線」で体験することで、土地への愛着が深まっていきます。

ふと気づくと、以前は「次はどの国に行こう」と地図を広げていたDさんが、今は「次の休みはどこに行こう」と三重県の観光マップを眺めている。その変化に自分でも驚きつつ、不思議な心地よさを感じていました。

「ここにいると、自分はひとりじゃない」
そう思える人間関係と環境が、Dさんを少しずつ“旅人”から“住人”へと変えていったのです。

ONEのサポートがあったからこそ

もちろん、最初から順風満帆だったわけではありません。
慣れない製造の仕事に戸惑ったり、生活費のやりくりに不安を感じたりすることもありました。
「やっぱり自分には向いていないのかもしれない」そんな弱気な気持ちが顔を出した夜もありました。

それでもDさんが三重にとどまり続けられたのは、株式会社ONEの担当スタッフの存在が大きかったといいます。

困ったときにはすぐに連絡を取れる。
「仕事は慣れてきましたか?」「生活面で不安はありませんか?」
そんな小さな声かけが、Dさんの背中を支えてくれました。

職場見学に一緒に同行してくれたことも、忘れられない安心材料になりました。
「一人で飛び込むんじゃなく、横に誰かがいてくれる」
その心強さは、旅先で感じてきた孤独とはまるで違うものでした。

「派遣は不安定」というイメージを持っていたDさん。
けれど実際に働き始めてみると、ONEのサポートがあるからこそ、むしろ安心して続けられることに気づいたのです。

“一時的”が“居場所”に変わる瞬間

「旅の資金を少し貯めるだけ」──それがDさんが三重に来た理由でした。
けれど気づけば、2か月のはずが1年、そして今では2年目。
旅先で得た自由とは違う、「安心して暮らせる自由」を三重で手に入れたのです。

工場での仕事は決して派手ではありません。
けれど毎日の積み重ねが自信につながり、同僚との人間関係が心を支えてくれる。
そして休日には地元の文化や自然を楽しみ、旅人だった頃には気づかなかった“日本の良さ”を再発見できる。

「一時的な滞在先のはずだった三重が、今は自分の居場所になっている」
Dさんはそう笑顔で語ります。

働き方や生き方に、正解はありません。
でも、もしあなたが今「少し環境を変えてみたい」「新しい自分を見つけたい」と思っているなら…。Dさんのように、一歩踏み出すことで思いがけない未来に出会えるかもしれません。

株式会社ONEは、未経験から始められるお仕事を多数ご用意し、登録から就業、その後の暮らしまでしっかりサポートします。
最初の一歩を支えるのは、あなたの勇気と、私たちのサポートです。

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